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INTERVIEW

利用企業の声

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「働き“場所”改革」で企業も人も大きくなれる。グローバルビジネスハブ東京を拠点にビジネスを加速させ、急成長を遂げたベンチャー経営者たちが語る働き方、オフィスへのこだわりとは?

  • 左:Datorama Japan 代表取締役 布施一樹
    右:セルスペクト 代表取締役 岩渕拓也

2016年に東京・大手町にオープンした海外成長企業・国内先端ベンチャー企業向けのビジネス支援施設「グローバルビジネスハブ東京」(以下、GBHT)。都心の一等地に快適なオフィス環境を手に入れられることから、数々のグローバル企業が拠点として利用している。そんな中で、急成長を見せているベンチャー企業2社の代表に、仕事環境と成功の関係性について話を聞いた。

どんなビジネスを手掛けていらっしゃいますか?

岩渕セルスペクトは、IoTに特化したバイオベンチャーです。事業としては、場所や場面を問わず、被検者を適切に診断できる分析装置・診断薬の開発や、特定の疾病の状態や進行度、治療の程度を客観的に測定し評価する指標(バイオマーカー)の新規開発。そして、医療機器の開発における基礎となる独自の技術の開発を進めています。

布施Datoramaはイスラエルで2012年に創業されたマーケティング・インテリジェンス企業です。世界唯一のマーケティング統合エンジン「Datorama」により、社内外に分散しているマーケティングに関するビッグデータを収集・統合してビジネスの意思決定を判断するためのソリューションを提供します。主要な取引先は、事業会社のマーケターや広告代理店、大手メディアなどです。

ビジネスを成長させる上で、大切にしていることは何ですか?

岩渕バイオベンチャーである以上、技術的な面での優位点は当然持っていると自負しています。ただし、そのシード(技術のタネ)以上に、我が社が自慢したいのは、シードを“組み合わせる”ことによって“リクエストに応えていく”のが最も得意なことです。当社はベンチャーながら、全国たくさんの大学と共同研究を常時走らせています。ある意味、研究開発機能を持ったベンチャーキャピタルのような趣を持っています。どのようなリクエストが顧客側、いわゆるメガファーマ、グローバルファーマにあるかを知るためには、情報のハブの拠点にいなくてはいけない。そこで、製造の拠点は岩手県の盛岡市に置きつつ、全国からのアクセスが便利な東京駅近隣のGBHTに東京オフィスを構えました。

布施当社はSaaS(Software as a Service)型のソフトウエアを開発・提供する仕事をしていますので、大切にしているのは、優れたソフトウエアを作れる人材と技術力、そしてその技術をソリューションにつなげられる人材、いずれも人ありき、と考えています。 具体的に、我々がどのような課題を解決するかというと、デジタル化による“生活者の分断”に対して、マーケティングを行うにはどうしたらいいのか、です。私たち生活者の多くは、朝起きてまず、「Twitter」や「Facebook」、ニュースなどをスマートフォンで見たりしますよね。以前ならテレビや新聞紙が主流だったと思いますが、今は、一日がパーソナルデバイスによるメディアへの接触活動でスタートする時代です。デジタルデバイスの発達によって、人が接触するメディアの種類が非常に細分化されている時代です。生活者の個々で接触活動が異なるため、企業側は非常に細かくマーケティングをしなければ自分たちのメッセージを伝えることができない。 そのため、マーケティング・広告ビジネスに関するテクノロジーのツールの数はここ近年、爆発的に増えています。2011年に150ぐらいだったのが、2017年は5000にまで増えています。これを把握・駆使して、事業会社のマーケティングの担当の方々は、各々のマーケティングのゴールを達成しなければならない。例えば、何百億円か投資をしたとして、リターンがどれだけあったのか、分析したいとします。しかし、なかなか効果をはかるのが難しいのが現状です。なぜなら、データをトラッキングしていく技術は発達していますが、効果測定後の統合的な分析をまだ「Excel」でやっているからです。私はアドテクノロジー、マーケティング業界に関わってもう14年目ですが、クリエイティブな仕事がしたい、もっと世の中に自分たちが作ったものを広げていきたいなど、そういった高い志を持っている人たちが、この“Excelワーク”でどんどん疲弊していくのを見てきました。最近、広告業界の長時間労働が社会問題になっています。苦しむ人を、当社の技術で助けたいと…、私のハートに火がつきました。

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写真左はセルスペクト 取締役の小出和弘氏。

お二人には人と人とのつながりを大切にしているという共通点がありますね。当初、ビジネスをスタートされたときは、孤独感を覚えませんでしたか?

布施非常に孤独でしたね(笑)。Datoramaの日本法人を2015年の4月に私ひとりで立ち上げました。当時はまだGBHTが開設されていなかったので、最初は新丸の内ビルに入っている提携施設の「EGG JAPAN(エッグジャパン)」にブースを1つ借りました。前職ではマンションにオフィスを借りたり、別のレンタルオフィスを湾岸エリアに借りたりしましたが、アクセスも悪く、オフィスに閉じこもりがちになってしまい、仲間を作ることができなかった。 そこで、Datorama Japanの立ち上げには、立地も良く、コミュニティが活発なEGG JAPANを拠点にすることにしました。その後、会社の成長と共に、新しく開設されたGBHTへ移転しました。EGG JAPANやGBHTを通じてたくさんの取引先やインテリジェンスを得ることができました。両施設とも、イベントを開催することができるスペースを併設しており、セミナーを開くサポートもビジネスの発展の上で有効でした。

岩渕我々もGBHTにオフィスを構えたことで、孤独感はかなり払拭されました。バイオベンチャーでの働き方というのは、実験という、いわゆる皆さんが考えている通り白衣の世界なんです。自分との戦いであり、ある意味、修行僧のような働き方なんですね。一方で、GBHTの皆さんは働くことをエンジョイしているなと…。私たちは生身の生き物を扱っていたりしますが、隣のオフィスではITを使ってマネタイズしていたりします。「どんなことをしているんですか?」と、共用スペースでコーヒーブレイクの際にお会いした時には声を掛けてみるなど、他の業界の方々と気軽にコミュニケーションをとれることが、とても新鮮でした。そのような交流を通じて浮かんだビジネスのアイディアもあります。もともと当社は健康を診断するための検査装置を作っていたのですが、生身の生き物とITを組み合わせられるようなことをやってみようよ、というところからブレインストーミングが始まり、今は、一般に普及している活動量計のような手軽な媒体で、本格的な健康診断ができるようなツールができないかと、そういったアイテムの開発も始めました。GBHTで僕たちの「意識」のイノベーションが起こったんです。

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でも、仕事に打ち込める環境が整うと、かえって働きすぎてしまいませんか?

布施ある方から「ワーク・ライフ・ブレンディング」という言葉を聞いて、実践しています。「ワーク・ライフ・バランス」という言葉は有名ですが、それだとどうしても時間を配分していく考え方になりますよね。我々ベンチャーは、8時間仕事をしたことが成果になるわけではない。時間でいうと私の労働時間は相当長いと思います。しかし逆に、時間で考えるのを止めると、楽になったんです。私は子どもが3人いますが、行事にはほとんど参加出来ています。仕事の途中で授業参観に2時間だけ行ったり、学校の行事の付き添いのために平日でも仕事を休んだりと、仕事と私生活をどんどん混ぜるようにしました。すると、平均的な睡眠時間が7時間から8時間ぐらい取れるようになり、衣食住を、仕事を理由にギブアップすることがなくなりました。

岩渕私も、GBHTに来る前は、前職ではかなりのハードワーカーでした。でも人って、時間の管理をされなくなると逆に規則正しくなるんだと分かったんです。体の生理的リズムから、自然に一日の流れができるんですね。朝、目が覚めます、お腹が空きます、夜眠くなります…、全て自分のリズムによって規定化されてくるということを実体験しました。そこに逆らうことがオーバーワークということになります。私は遅くとも22時には退社し、5~6時ぐらいには勝手に目が覚めるので、GBHTに来る、というリズムでした。ここはまるでテーマパークにいるような環境なので、楽しいですし(笑)。私も子どもが3人いますが家族行事は皆勤賞ですね。そもそも、家族の支持すら得られない状態でビジネスにおけるシェアホルダーやステイクホルダーの支持を得ることはできません(笑)。

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